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高森明勅
2018.12.19 11:14日々の出来事

K大事務局の小さなミス

K大の教員向け告知にこんな趣旨の記述。
 
「12月24日(月)は祝日ですが、
通常通り開講致します。
お間違えないようお願い申し上げます」と。
 
ハテ?
 
大学が授業のコマ数を確保する為に、
「祝日」にも開講する措置をとる事は、
今や珍しくない(昔は無かったような気がするが)。
 
だが、12月24日は“祝日”なのか。
 
23日(日)は言うまでもなく、
今上陛下の最後の「天皇誕生日」。
紛れもなく「祝日」だ。
 
たまたま日曜日と重なったからといって、
国民が挙(こぞ)って祝い、感謝し、
記念すべき「祝日」でなくなる訳では、
勿論“ない”。
 
24日はその振り替え
「休日」に過ぎない。
 
単なる休日で、この日に国民が“挙って”
祝意を表すべき特別の理由があるはずもない
(この際、クリスマスイブという民間の風習は
関係ない)。
 
幸い、近くに事務職員がおられた。
 
なので一言、私が気付いたミスを
簡潔かつ穏やかに伝えておいた
(無論、彼がその告知を書いたはずはない)。
 
「祝日法の条文(3条2項)をよく確認して下さい。
祝日はあくまでも23日であって、
24日は振り替え休日に過ぎません。
K大なら特にこの方面には注意深く
あって欲しいですね」と。
 
同じような錯覚をしている人が
意外といるかも知れない。
 
これをご覧になった先生方も、
大方見逃されたのだろうか。
 
それとも、私のように大人げなく、
一々些事(さじ)を咎め立てするような
狭量な真似は、紳士・淑女のたしなみとして
なさらないのか。
 
私としては母校愛から、
そのまま等閑(なおざり)にも出来ず、
つい差し出がましい口をきいてしまった
(母校愛と書いてしまうと、
大学名をイニシャルにした意味が無くなるか)。
高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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